う〜ん、う〜ん。

どうしましたの、貴方？
うんうん唸って、便意でももよおしまして？

い、いきなり、初対面の人間に向かって失礼ね！
別に……アンタたちには関係ないでしょう。

それでは、何かお困りでしょうか？
ここで出会ったのも縁ですし、そんなにツンツン
なさらずにお話いただけませんか？

……分かったわよ。
言えばいいんでしょう。

アタシ、生徒会長なんだけど、
皆がアタシの言う事聞いてくれないのよ。

理事長の娘としても栄光ある斎条学園に在籍する
生徒たちを立派にするために
頑張ってるって言うのに。

なのに、みんな分かってくれなくて……
ああんっ！考えたらイライラして、
ケツ圧上がってきちゃう！

そうでしたか。
頑張っているのに、評価されないのは
お辛いですね。

そうなのよ！アタシの苦しみ分かってくれる！？
いい案がないか考えてるけど、
キバってもキバっても出なくて！

あ〜あ、今以上にもっとカリスマ性があれば、
みんな簡単に言う事聞いてくれるのになぁ。

でしたら、
わたくしに良い考えがありましてよ！

ッ！？　そんなのあるの！
アタシ、シリたい！

それは簡単。
お肌を褐色にすれば……黒ギャルになれば
良いだけの事ですわ！

はぁ！？　何を言っているのよ！
そんなの校則で禁止されているわ。

第一、黒ギャルっていかにも頭と股が軽そうな
女ですって感じじゃない！

それは偏見です。想像してみて下さい。
黒ギャルのポジティブな側面を。

明るい・快活・ノリがいい！
そして白濁ザーメンが付着した時の、
あのコントラストの素晴らしさを！

さ、最後のはよく分からないけど……
で、でも言いたい事は……分かるわ、うん。

そうでしょう！

褐色になれば、貴方様へのイメージも
ガラッと変わるはずです。

特にギャルの生徒たちからは、
生徒会長のあなたが同調する事で、
親近感を得られるはずですわ！

人気もウナギ登り！
気になるあの人からのアプローチもあるかも、
ですわよ！

あ、アイツからのアプローチも……

……いらっしゃるのですね。そう言う方が。

って、今は関係ないわ！と、とにかくアタシが
褐色になる事で全て上手くいくって事なのよね？

でもパパが許してくれるかどうか……

大事なのは、お父上のお考えではなくて、
貴方様がどうなりたいかと言う事ですよ。

アタシがどうなりたいか？
……アタシ、なれるかしら？

ええ。

自分を信じて下さい。

……決めたわ！アタシ、黒ギャルになる！

本当によろしくて？

ええ！尻ごみしている場合じゃないわ！
アタシのケツ意は固いわよ。